2003年2月10日  vol.1  

〜軽金属への硬化表面処理について考えてみました〜

 当社では数種類の軽金属への表面処理を行っています。それら状況について書いてみましょう。

 軽金属と言えばアルミ、その中でも展伸材についてのお引き合いを多くいただいています。

 〔Al-Mg系合金〕A5千番台。耐食性が良いし、溶接も行い易いので様々な分野のお客さまからご発注いただきます。A5052材が一番多く、次がA5056材です。ロールの軽量化を目的として、円筒研削+硬質クロムめっき+バランシング+イオンプレーティング(窒化チタン)といった工程をたどるものもあります。

 〔Al-Cu系合金〕A2千番台。A2017(いわゆるジュラルミン)がこの系統では最も加工実績があります。銅が入っていますので、強度・硬度ともにアップしますが、耐食性はダウンしてしまいます。腐食を気にしなくてよい環境での機械部品や金型、さらにロールなどにも使用されている様です。当社での加工実績としては、無電解ニッケル-リンめっきで耐食性をある程度かせいだ上に硬質クロムめっきを行う工程や、直接 硬質クロムめっきを厚付したり、更にその上にイオンプレーティング(窒化チタンor窒化クロム)を行っています。この材質への硬化表面処理の場合、何と言っても耐摩耗性向上のみを目的とすることが多いです。

 〔Al-Zn-Mg系合金〕A7千番台。A7075(超々ジュラルミン)や、最近ではA7050もありました。構造用材として機能させながらなおかつ摺動特性を良好に、といった欲張った目的用です。油圧機器や金型などの高摺動部材としてたびたび入荷してきます。無電解ニッケル-リンめっき+イオンプレーティング(窒化チタンor窒化クロム)とするか、硬質クロムめっき厚付とします。円筒研削やバフ研磨を比較的行い易い種類といえます。(もっとも、アルミであることには違いなく、他に較べればまだましといった程度ですが)

 他にも〔Al-Mg-Si系〕A6千番台やダイキャストへの処理も行っておりますが、加工数は少ないです。

 次はチタン系。アルミ系ほどの処理数は稼げませんが、最近少しずつ多くなってきました。高い面荷重に耐えねばならず、更に軽くなけりゃダメ、といった場合にはチタン系合金ですね。当社としてはイオンプレーティングでの窒化チタン・窒化クロム・窒化チタンクロムなどを提供させてもらってます。
 今後、引合いが増えてくるかもしれないので準備し始めているのがマグネシウム合金への耐摩耗性付与被膜です。当社では、今の処、イオンプレーティングでの窒化クロムと窒化チタンをご提案できますが、湿式の表面処理についてはブレークスルーできておりません。但し、窒化クロムなどは10μm程は成膜できますし、かなり「自慢」な部分です。もっとも、マグネシウム材の場合耐磨耗を言う前に耐食性を向上させるのが大前提ですから、当社のテクは少々方向違いかもしれませんが。それはさておき、この『Mg合金上の厚付窒化クロム』を採用したくなった方、是非ご一報くださいませ。いの一番に対応させていただきます。

 YAHOOでMgを検索していたらふと目に留まったのが、リチウム含有合金ですね。(そうそう、ROAD RIDER誌3月号にもちょっと記載がありましたが) Mg-LiやAl-Li合金(A8089として既にJIS規定済!)なんかが、従来の軽金属類に取って代わろうとしているらしいですし、何ですか? 比重0.53?! 木材以下? 近い将来の航空宇宙用構造材として最右翼ってですか。もう少し民生分野までニーズが降りてくるならば、当社としても当然、成膜テストトライしてみねばなりますまい。一時のCFRPの様に事前情報先行型一過性採用ブームなのでしょうか? それとも軽合金のメインストリームとなり得るか否か、目がはなせません。

2004年5月07日  vol.2  

〜「第8回機械要素展」に当社から出展することになりました〜

 今度、6月16日から東京ビッグサイトで開かれる「第8回機械要素展」に当社から出展することになりました。主催者のコピーでは「機械要素、材料・加工技術を一堂に集めた日本最大の専門展」となっておりまして、確かに情報集積量としては結構すごいものの様です。当社も初めての出展でして、他人事の物言いをしてしまいますが。

当社ブースのテーマは、
   ●シャフト等機械部品再生
     表面処理を用いた機械部品再生

   ●アークイオンプレーティングプロセス
     物理蒸着による高付加価値表面処理技術
     各種加工技術を組み合わせた機械部品の再生工程と高付加価値表面処理を
     提案致します。

です。

 もし、当社ブースの見学も含めて、展示をご覧になりたい方がいらっしゃる様でしたら、メールなりで招待券をご請求下さい。招待券無しでご入場の場合は、なんと5000円もかかります。但し、当社保有の招待券にも限りがありますので、念のため。

 皆様のご来場をお待ち致します。
 ご覧になられた後、ご感想をお寄せいただければ更に嬉しいです。 

2004年6月28日  vol.3  

〜『チャコールブラック膜に御評価をいただきました

 バイク関連のお客様には既にお馴染みのチャコールブラック( 酸化クロム=Cr2O3 )膜に対して、あるサスペンションメーカー様からありがたい御評価をいただきました。

 某大手本体メーカーがデモ機等に採用し始めたDLC( Diamond Like Carbon )膜と比較する為に、同等のインナーチューブへの成膜を2種それぞれ行い、耐久性能・動作性能・対磨耗性能などを対比させました。
 DLC膜については、昨今いわれる様になったスリッピングロック現象が多発したということですが、当社のチャコールブラック膜には全く発生しなかったとのこと。
 表面の微小硬度こそ、DLCは Hv4000〜5000 とチャコールブラックの Hv3000前後を凌駕するものの、DLC膜のメリットであるはずの平滑性が裏目にでて、スリッピングロック現象が発生したものと思われます。
 黒い色調がそっくりなこともあって、インナーチューブへのDLC膜の採用に対し、警戒してはいたのですが、ありがたい援護射撃をお客様からいただき、大変感謝している処です。
 上記現象がなかったにしろ、DLCの弱点である、耐熱性のなさ、耐衝撃性のなさ、硬すぎることから発生する靭性のなさ(ある程度しなることを必要条件とするインナーチューブの表面についていけない)等、インナーチューブへの表面処理には不適当ではないか、と考えてはいたのですが、更に意を強くしたことでした。  

2004年11月04日  vol.4  

〜『MADEX 2005』 に出展致します

  2005年2月1日(火)〜2月2日(水)にビッグサイトで開催されるMADEX2005に弊社として初めて出展することになりました。詳細は下記の通りです。

   展示会名称:「MADEX2005」/第4回国際モーターサイクル・アフターマーケット・ディーラーショー
   日   時: 2005年2月1日(火)〜2月2日(水)
   場   所: 東京国際展示場「ビッグサイト」西4ホール+屋外展示スペース

 下記のアドレスより、MADEX2005の情報を確認できます。

    http://www.exhibitiontech.com/intermadex/index.html

 弊社展示(予定)は、インナーチューブ・リヤサスロッドのクロムめっき再生とハードコーティングについて、及びクランクシャフトのバランス補正について、になります。是非おいで下さい。

 
 

2005年6月02日  vol.5  

〜「第9回機械要素技術展」に、またもや出展します

 昨年に続き、6月22日から東京のビッグサイトで開かれる「第9回機械要素技術展」に出展致します。

 当社としても、昨年度と全く同じ展示内容では芸が無いので、イオンプレーティング膜の新ラインナップを展示したいなと、6/1現在、鋭意被膜開発中です。
 開催日に間に合うか否か、結構スリリングな思いをしています。

当社ブースのテーマは、とりあえず昨年と同様に、
   ●シャフト等機械部品再生
     表面処理を用いた機械部品再生
   ●アークイオンプレーティングプロセス
     物理蒸着による高付加価値表面処理技術
     各種加工技術を組み合わせた機械部品の再生工程と高付加価値表面処理を提案致します。

 です。

 もし、当社ブースの見学も含めて、展示をご覧になりたい方がいらっしゃる様でしたら、メールなりで招待券をご請求下さい。 招待券無しでご入場の場合は、5000円かかりますので。


開催概容は以下の通りです。

名称:第9回機械要素技術展【 M-Tech 】
特設フェア:
■モーション技術 フェア ■ねじ・締結技術 フェア ■ばね フェア■機械材料・加工技術 フェア 
■試験・計測機器/センサ フェア■バリ取り・表面仕上げフェア

併催:バリ取り・表面仕上げ フェア 専門セミナー 
会期:2005年6月22日(水) 〜 6月24日(金)  10:00〜18:00 今年から1時間延長!
会場:東京ビッグサイト/東1〜5ホール 
主催:リードエグジビションジャパン

皆様のご来場をお待ち致します。ご覧になられた後、ご感想をお寄せいただければ更に嬉しいです。
 ご参考までに昨年の写真を貼っておきます。



 
 
 

2005年7月21日  vol.6  

〜東洋硬化はピストンロッドのクロムめっき修理に対し、こう考えます

《お客様のご質問》
 厚付クロムめっきを否定する修理業者やめっき業者がいるが?

《お答え》
 当社は使用するに良好である品を出荷することを旨とし、傷や錆が深く入ったロッドには、 傷除去円筒研削→厚付クロムめっき→仕上円筒研削→鏡面研削 の工程を採ることが多くなります。 この為、純正新品に比較して5倍の厚膜となる修理事例もあります。 そうせねば、規定寸法公差の枠内にロッド直径を収めることができず、シール部からのオイル漏れの原因となってしまいます。

《お客様のご質問》
 厚付クロムめっきは油圧機器回りの故障発生原因になるとの情報があるが?

《お答え》
 「現在、油圧機器の使用条件が厳しいのでロッドがたわみを繰り返し、 それによりめっき被膜が破壊されることによりめっき微粉が油圧機器を汚染することで、故障の原因となる。 だから厚付クロムめっきは行なわない」と言っている業者がいます。 確かに、クロムめっき施工時に技術的な諸条件を吟味し、工程を厳しく管理しておかないと、 基材と被膜の間の密着力不足からの剥離発生となってしまいます。 当社では、その様な例を未然に防ぐべく、厳重な前処理工程管理と、 厚膜施工時に際して用いる特殊なクロムめっき法を採用しています。 この方法により生成されるクロムめっき被膜は、高い密着力(通常の被膜の2倍) ・良好な耐食性(通常の被膜の1.5倍)・高硬度(通常の被膜の1.2倍)を見込むことができる大変優れたものです。 厚膜施工に際しては、この方法を採用しておりますので、安心してご利用いただける上に、純正新品を超えた品質となります。

《お客様のご質問》
 厚付クロムめっきでもないのにオイル漏れを発生させている修理業者がいるが?

《お答え》
 おそらく、基材まで届く傷をバフ研磨により大きくならし磨きし、その上に薄くクロムめっきしているので、 ロッド断面が真円とならず、長手方向でも一定寸法を維持できていないのではないか、と考えられます。 その上、クロムめっき後のバフ研磨が不足しているのか、 めっき面が粗いことによるシールリングの異常磨耗からのオイル漏れも発生しているということです。

《お客様のご質問》
 その様な現象を発生させない為に東洋硬化ではどんな工程を採っているのか?

《お答え》
 上記の様にクロムめっき前後に円筒研削工程(CNC円筒研削盤)を行なうことで寸法を管理し、 仕上研磨については鏡面研削装置(スーパーフィニッシャー)にて表面粗度を管理しています。 他にも、ピストン接触部のクロムめっき花咲除去・必要に応じての加工データの公開など、 お客様に喜んでいただけるクロムめっき業者として研鑽してまいります。ご期待下さい。


 

 
 

2005年12月27日  vol.7  

〜エアロラップを導入しました

 エアロラップという異形状品研磨装置を導入しました。
 装置の見た目は乾式ブラスト装置そのままなのですが、エアロラップは、被加工物の表面を粗らすのではなく、磨きます。

一体どんなメカニズムなのかというと、研磨砥粒を複合させた(平たく言うと「まぶしつけた」)研磨材を、被加工物表面に空圧により高速で滑走させて、その摩擦力で研磨する、というものです。

特徴その1 空圧により研磨材を運びますので、エアーが届く部位ならばどんな箇所でも磨けます。ちょっと見たことがない・今までは研磨することをあきらめていたものでも、ある程度は守備範囲とすることができます。
特徴その2 シャープエッジを損傷させません。
特徴その3 湿式のメディアを使用することで、短時間で効率的にラップすることができます。
特徴その4 粉塵が発生しにくく、クリーンな環境下の研磨作業となります。
特徴その5 表面粗度についての調整が可能です。


( 左が加工前 右が加工後 )
当社ではイオンプレーティングを行なう受託品への密着性上昇・研磨品質向上を主目的に導入しましたが、もちろんそれだけでなく、今まで研磨することができなかった様々な機械部品への応用を考えておりますし、お客様からのご提案も大歓迎です。クロムめっきやニッケルめっきの前後の研磨に際しても、威力を発揮してくれるに違いない、と期待している処です。
 加工有効寸法は、W480mm×H400mm×D330mmです。手持ち作業となりますので、あまり重いものは無理です。

 

(メーカーのパンフレット1ページ目) (メーカーのパンフレット2ページ目)

 
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